2020年4月11日(土)、好天の休日。
徳島の日帰り低山として、美馬市穴吹川沿いの『半平山』に登ってきました。
標高は1,000mを少し超えるだけですが、秘境感のあるマイナーで静かな山でした。
踏み跡・テープはありますが薄めなので、徳島県内の山の中では中級者向けです。
登山ルート・アクセス
ガイドブックは2005年発行の『新・分県登山ガイド 徳島県の山』としましたが、現在(2020年)とは異なる点があります。
それは、林道がかなり伸びていることです。
それゆえに、歩行時間を短縮させることがかなり出来、早朝出発すれば同日に別の山を登ることも出来ます。
ただし、林道から登山道への取り付きが分かりにくくなっています。
まずは穴吹川沿いの国道492号線から、バス停「高橋上」と標識を目印に、半平集落を目指し車で登っていきます。
徳島西部にありがちな斜面集落であり、傾斜はきついです。
半平メイン道を通っていると、三叉路などに登山口を示す標識があります。
それを頼りに、林道「半平杖立線」に入ります。
分かりづらいですが、林道脇に小さな「登山道」の印があり、ここが登山口となります。
道脇に数台の駐車スペースがありますが、工事が行われている日や複数台でやってきた場合は、遠慮して林道入り口などに停めたほうが良いかもしれません。
登山道を歩いて分かりましたが、林道最奥から適当に斜面を登っていけば登山道に辿り着けると思います。
コンクリートの林道は工事により徐々に進んでいき、今後更に伸びていき取首大師堂まで車で行けるようになる可能性があります。
そうなれば山頂へのアクセスは非常に楽になるでしょう。
登山の様子
登山道
登山道の多くはスギ・ヒノキ・カラマツの人工林や、ヤブツバキなどの広葉樹林内となります。
ちょうどこの時期はミツマタなどの花が咲き、春めいていて気持ちが良かったです。
半平山はマイナーな山だからか、踏み跡は薄めで、基本的に赤テープを目印に登っていくことになります。
ただしその赤テープも接着していた木の枝が折れてしまって、落ちている物も複数あります。
地形的に分かりづらい分岐も多くあるので、常に赤テープや踏み跡を見つけるよう注意する必要があります。
トラバースしながら登っていくと、『取首大師堂』へ着きます。
ほぼ廃屋ですが、屋根はちゃんと残っているので、休憩は可能です。
床はボロボロですが。
取首大師堂からは尾根・稜線を登ります。
ところどころ険しいし細い道ですが、迷う可能性は低め。
山頂・下山
奥野々山・高越山へ続く稜線上小ピークをほんの少し超えると、半平山(1015.9m)です。
ガイドブックには「樹林に覆われている」と書かれていますが、現在はいくらか切り開かれ、木々の間から北方の吉野川沿いの里が垣間見えます。
静かな山頂を楽しみ、ゆっくり休憩してから下山開始。
下山時は往路を辿るだけです。
登り65分、下り40分でした。
ちなみに山頂から南西側を下り、周遊するルートもあるようです。
踏み跡は薄いようですが、他の人の登山記録に載ってたりします。
今回の登山の感想
ガイドブックでは川沿いの国道から登っていたため、登山前はもうちょいきつい登山になりそうだと思っていました。
しかし実際は半平集落の上方、林道から登ったので、かなりあっさりと登山を終えてしまいました。
もう1座登るか迷いましたが、あまり早く県内の山を制覇したら面白くないかと思って、辞めました。
しかし、県東部に住む人間としては、半平集落などの傾斜地集落は非常に不思議だし、興味深いものです。
あんな小さな集落でも、小学校はありましたからね。
昔はもっと子供の数が多かったり、人々の生活も活発だったのでしょうか。
民俗学的視点で、この辺りの生活をもっと知りたいなと思います。
登山後の寄り道
下山してもまだ朝10時。
時間がたっぷりあるし、春の陽気なので、穴吹川沿いの休憩スポットでちょっとだけのんびり。
桜と清流が美しいし、車の走行音がほとんど聞こえないのも良いですね。
「吉野川沿いの町に比べると現代的な生活を送るには不便だろうな」と思いますが、「桃源郷のようだ」とも思います。
またこの辺に遊びに来たいです。
『ブルーヴィラあなぶき』で温泉に入るのも考えましたが、昼飯時に家に帰れそうなので、帰宅。
コロナウイルスが無ければもっと寄り道したかもしれないけど。
早く気兼ねなく遊べるようになってほしいものです。