2020.12.21,22 机上の空論が嫌で現場に憧れたが、たまには学問も良いものだ

昔から学校で学ぶだけで実社会や現場での仕事とかけ離れたような学問が好きじゃなかった。
「こんなことして、現場の人らや実際の生産活動に何の役が立つのか」
「もっと下の方から需要を汲みだしたり、研究や勉強することの必要性をまずは実感しなければならない」
そういう思いで、現場職に憧れた。

そして今は現場職だ。
見方によっては夢は叶っている。
学術的な知識や経験を使うことはほとんどなく、日々肉体を酷使しながら働いている。

…だが、目の前の仕事だけをやっていれば、身体を動かす清々しさは少し感じられても、この仕事が社会的にどれくらい意味のある行為なのか、自分がどういう立ち位置にいるのかが分からなくなってくる。
自分はこの仕事を通じて何になりたかったのか、どういう生活を送りたかったのか、どう評価されたかったのか、何者になりたかったのか。

漠然と仕事をしながら、休憩中にふと会社の机の上にあった「これからの建設業界の展望」という小冊子を手に取った。
ああこういう文言、かつて聞いた大学の講義とか役所が発行する白書に似ている。
「偉そうに書きやがっても、当人たちはどうせ楽なポジションで無知な他者を扇動しているだけなんだ」
と昔は反感を抱いていた。
だが今この瞬間は少し違う。
こういう大局的な目線を持つことで、業界がどのような問題を抱えているのかを分かりやすくし、どうしていくべきかを示唆し、その業界の人々の立ち位置を明らかにする。
それは、人にもよるけど、モチベーションの一つにもなってくれる。
俺たちがやっているのは社会的にも希少で価値のあるものだと、そう思わせてくれる。

最近は少し虚しい気持ちで現場仕事をしていたが、もっと広い視野を持ちながら仕事していきたい。
自分は結局、そういう学術的なことも少しは好きなんだ。

日記

Posted by YU