2020.05.29 ここに生きる人びと
今日は造園業のバイトである。
…ホントは黒笠山にでも登ろうかと思っていたけど、前日に「来て」と言われて、行った。
トリマーで刈ったものをさらえ(熊手)と手箕(てみ)で掃除する単純作業。
慣れたものだが、やはり直射日光に晒されながらの作業は身体が慣れないとちと辛い。
しかし日陰は最高だ。
暑い日差しから逃れ、爽やかな風が吹き通るこの環境。
青空が広がり、子供らの遊ぶ声が間近に聞こえ、遠くからは船のエンジン音が聞こえる。
僕はここに留まることを、実力を試さない、厳しい環境に挑まない甘えだと思っていた。
だから望みのようなものを定め、それを追いかけ、仕事や成すことに人生をかけようとし、積極的にこの地から離れようとした。
ここに生まれ落ちたのはたまたまで、自分にとっても人類にとっても最適な、理想の地があるのかと思っていた。
だけど、僕は戻ってきた。
僕は今、造園業のバイトをしている。
この公園で働いている。
この世界の片隅の、この日本の片隅の、徳島の更に片隅の、この地にいる。
ここに生きる人びとなんだ。