焦熱の祖谷旅行、秘境をバイクで味わうGotoトラベル

2020年8月16,17日にかけて、徳島県の祖谷へ1泊2日の旅行をしてきました。
「三好市独自の宿泊助成金が出ているのでそれを使おう!」と思ったらその日は対象外で、使えず。
でも結局楽天トラベル上で、国のGotoトラベルと割引クーポンで半額くらいになってくれました。

約5年ぶりの久しぶりな民宿旅行となったので、宿泊自体が新鮮でしたね。
今回泊まらせてもらったのは、かずら橋近くの「祖谷の里 民宿お山荘」さんでした。

最高気温は38℃前後。
バイクで行ったので、下界の道を通っている間はドライヤーを当てられ続けているようなものでした…

平家屋敷

「あ~!暑い暑い暑い!」

と一人で愚痴を言いながら池田のICを降りる。

池田の道路脇の気温計を見たら、何と40℃!
輻射熱でちゃんとした温度が測れてないからニュースにはなってないものの、バイクなどではそのくらいの熱を受けていることでしょう。

外が暑すぎて、「人間の身体って冷たくて気持ちいい…」と感じてしまったほど!

さて、大歩危・小歩危辺りではようやく気温が下がって(34℃)走りやすくなりました。
西祖谷へ向かう県道45号線に入り、祖谷観光開始。

まず行ったのは、古民家と古民具が保存された「平家屋敷」
辺鄙で急傾斜で、当たり前ですが車道なんて無かったこの場所に、屋敷を構えた平家の落人たち…
開拓者としても、山中の生活者としても、隠れ潜む過去を持つ彼らの一端を感じることが出来る場所でした。
単なる『古民家』として見るだけでなく、この場の周辺や地形も感じたほうが入れ込みやすいでしょうね。

中には囲炉裏があり、煤で梁や天井は黒くなり、煙の臭いもします。
この臭いや光が昔の人が常々感じていたものか。

かずら橋

次は祖谷で定番の観光スポット、『かずら橋』
ここを来ずして祖谷観光とは言えません。

今までに何回も来ましたが、やはり観光客は多いですね。
落ちたら死にそうなくらいの高さで、スカスカの足場。
人が落ちることはまあ無いでしょうが、油断してたら物を落として紛失してしまうくらいはよくありそう。
渡っている途中では子女の声が多く聞こえ、おじさん一人で渡るのに比べれば、「この橋は怖いもんなんだな」という実感が湧いて良かったです。
どうも自分は、こういうのに恐怖感を持てなくて、ひょいひょい歩いちゃう。

橋の周辺には売店も多くあるので、せっかくだからヤマメの塩焼きを買って、琵琶の滝で涼むこととしました。
山中と言えど昼間は暑いものですが、この滝の周辺だけは非常に涼しかったです。
焦熱地獄をバイクで走っていたので、いや本当に、癒されました。

祖谷の里 民宿お山荘

今日のお宿はこの、「民宿お山荘」!
かずら橋のすぐ近くにありますが、奥まった場所なので観光客はおらず静かです。

民宿ですが、旅行サイトで予約が出来るので泊まりやすい宿です。
プランは、本館と別館、食事メニューで分かれています。
自分は「別館」の「里山料理」としました。

到着時は15時30分頃。
まだまだ暑いし、夜勤明けで1,2時間しか寝てないので、まずはクーラーを効かせた部屋でお昼寝。

夕方17時頃、ちょっと外に出てみると、涼しい!
実家ならこの時間でもまだまだFuckin’ HOT!!なのに。
クーラー無しでも快適にいられるなんて、時期が時期だけにちょっと感動。

宿前の駐車場や窓からは周辺を見渡せますが、見方によっては本当に凄いところだよなあと、感じます。
現代技術のおかげでこの山中にも車道は通じているし、何ならもっと山奥に大きな近代的なホテルを建てることだって出来ます。
しかし車や車道なんて一切無く、ほぼ全ての荷物が人の背と足で運ばれた時代のことを顧みれば、
「よくもまあ、こんな山中に集落を作ったな…」
と、しみじみと感じることが出来るでしょう。

現代技術のおかげでこの民宿お山荘も辺鄙な場所にはりますが、エアコンやテレビもあり、インターネット回線もあるので、里とそれほど変わらない清潔で豊かな生活が送れます。

風呂は、風呂小屋が独立して位置してます。
露天などはないこじんまりとした民宿らしいものですが、最近建てたものなのか非常に綺麗に感じました。
浴槽は1人用なので、他のお客さんがいない時に入ったほうが良いでしょう。
今日は暑熱のおかげで全身に汗をかいていたので、風呂が気持ち良かったです…!

そして、風呂上りに野外で涼むその清らかさと言ったら!
なぜか蚊がほとんどおらず、快適に夕涼みが出来ました。

+祖谷蕎麦

晩御飯は地元産っぽい山の幸ばかり。
分かってらっしゃる。
こういう地味だけどその土地の文化が知れるような料理が、一番良いですね。

どうせクーポンのおかげで宿泊費安くなってるんだから、ということで日本酒(熱燗)を頼んでちょっとした贅沢。
日本酒と漬物ってええわ…

日が沈んでかなり涼しくなっていたので、クーラーは消して換気扇回すだけでもかなり快適でした。
下界が暑すぎなだけに、クーラー無しで寝られるだなんて、それだけでちょっと感動です。
やっぱり夏は山で寝るのが最高です。

テレビをグダグダ見て、早めに就寝。

次の日、朝食を食べ、部屋を片付け、出発!

落合集落

2日目も祖谷観光。

ですが、最初に行きたかった東祖谷歴史民俗資料館の開館時間が、通常は8時30分からなのに、コロナのご時世だからか10時から…
待つのも面倒なので、通り過ぎました。
でも、民俗資料館、好きだから行きたかったけどね。
まあまた来れるか。

祖谷の山里の風景を堪能できる、「落合集落」ももちろん行きました。
まあ集落内部に行くとその様子が分かりづらいので、行ったのは対岸の展望所ですが。

祖谷などの徳島の山村って、川沿いの大通りからは建物がほとんど見えないから非常に寂しい場所のように感じます。
しかし、山に登って集落のある中腹から望めば他の集落の存在を確かめることが出来、空も広いから別天地のような、楽園のような雰囲気がありますね。

車が基本交通手段となった現代では、国道や県道沿いに住む方が快適でしょう。
しかしそのような道が無かった、基本は自給自足だった昔において、緩傾斜で豊かな水を手に入れやすい山腹のほうが、よっぽど住み易かったのでしょうね。

名頃のかかしの里

祖谷の中でも最奥部の、標高900mの集落「名頃」

ここにはとある村民がかかしを何百体も作り続けており、集落のあちらこちらにそのかかしが。
まるで人が消えてかかしになったような…
そんな雰囲気を感じてしまうとちょっと怖いですw

地形的には祖谷川の水量も減って洪水も少なそうな川沿いの開けた集落なのですが、何分標高が高い!
ここまで来ると気温が低くて作物も育ちにくくなりそうに思います。
だからか、下流の方はもっと急傾斜でも民家がありますが、この辺りでは緩傾斜でも少ないです。

この名頃も過疎化でいつかは無くなる集落かもしれない…
そんな消えゆく集落の記憶を受け継ぐかのように、かかしが作られる。
観光客による勝手な邪推ですが、そう思っちゃうのよ。

で、剣山の見ノ越を過ぎて、木屋平を過ぎて、神山を通って帰宅。
祖谷に来た時同様、「あづい~」と言いながらバイクを走らせました…

何だか今回の旅行は、

「超高気温下でバイクで走るとはどんなものか?」
を、感じるという意味では有意義でした。

ありていに言えば、走っても気持ちよくない真夏の苦行旅行、みたいな。
やっぱり最高気温35℃超えたら、走るほど暑くなるね…

旅行

Posted by YU