2021.10.15 神経症的傾向は鬼気迫る行動力にもなりうるのか

Big fiveという性格を5因子で表す手法があるが、心理学ではよく使われている。
論文などにはよく「最も信頼されている」と書かれているが、その信頼性を評価した論文は見つけていないが。

さてその5因子の中には「神経症性」というものがあるが、これが高ければ鬱病になりやすく、幸福だと感じにくくなる。
高ければ自罰的・他罰的になり、自分にも他人も悪影響を与える。
と、いくつかの論文を読んでもその因子の良さというものをなかなか感じることが出来ない。
ゆえにこの因子は低いほど良いとされる傾向にある。

公務員試験などに使われるYG性格検査は、ビッグファイブの外向性と神経症性の2つのみを測って、それぞれの高低+中間の5タイプに分けるものだと、後になって判明してきている。
そのYG性格検査では、内向的かつ神経症ならばアーティスト系が向いているとされ、外交的かつ神経症ならば非常に行動的だがチームの形成には向かないタイプとされる。
それ以外は、地道な活動や協調性を持って行動するのが得意とされる。
自分は内向的かつ反神経症的のCタイプだった。

とは言え性格診断というのはその時々の気分によっても結果は変わるものだ。
だから、もし自分が外交的気分になったら、どのような人間となるのだろうとの予測がある程度つけるかもしれないな。
今の自分は数ヶ月前の自分と比べて、神経症性は低くなって気分はいくらか安定していると思う。
だけど思うのは、神経症的だった数ヶ月前のほうが鬼気迫る行動力・目的に向かって一心不乱に努力する傾向があったように思う。
あの時はその気分を全力で解消しようと、進路について努力できる限りを尽くしたし、心を落ち着けるような考えを書いた本を全力で読んだ。
今は気分が安定しているからこそ、集中力が少なくなってダラダラと読書をしている。
4月から行う仕事に対しての準備も考えてはいない。
自分と他者の違いや自己への追求も、のんびりとやっている。

確かに状況が違うから動機が変わってくるだろう。
だが集中力の度合いは今と数ヶ月前は違う気がする。
鬼気迫る集中力というのは、神経症的性格や気分によって生まれるのではないか、という仮説を立てている。
だからといって神経症的集中力ばかり発揮したり他人に発揮させたりしていれば、自罰性も他罰性も多くなって自分や社会は自壊していくことだろう。
人はこの力を、どうやれば安全に使えるだろうか?

心理

Posted by YU