日記

兄から販売の委託をされているMTGのカードだが、ヤフオクの落札日時を日曜日に集中させると一気に落札された。
合計20セットくらいか?
この前郵便局でミニレターを20枚仕入れたのに、もう無くなりそうだ。

深夜勤から帰宅して落ち着くのが、午前9時。
13日は結局正午まで発送作業。
ダンボールを切って折れ防止したり宛名を書いたり、送り先と品が本当に間違ってないかの確認を行っていたら、大分時間を取られた。
でもまあ売れれば売れるほど手数料も頂いているので自分の儲けにもなる。
しかし発送トラブルになると割が合わなくなるので、可能性は極小に抑えたい。

昔はもう少し金稼ぎに貪欲で、そのため仕事や副業のやる気も持っていた。
しかし今は金の使い道が少なくなって、その貪欲さも無くなった。
全体的なやる気も減った。
ハングリー精神とか課題とか、そういうものが自分は欲しい。

日記

1か月に1回の、派遣会社との面談。

前回で既に少し伝えていたが、「10月から造園会社に勤めるので、この仕事は辞めます」と正式に答えた。
派遣先からの評価はまあ良いようだったが。

正直少し不安はある。
でもこの職場にいてはこの職場の人間にしかなりえない。
技術者になりたいのだ。
前任者の踏襲と問題の対策だけでなく、基礎知識を身に付けたり同業者と関わって向上したり、そういうのがしたい。
自分はあまり協調性とか組織への従属性とか保守性はない。
そういうのを大事にする人だけが、この職場に向いているように思える。
不安症の革新派という、訳の分からん性格だ。

休日はずっと雨。
Steamで購入したAge of empire DEをプレイ。
まあまあ楽しいが、疲れる…

旅行

2020年7月7日、雨の休日でしたが歩きたくなったのでウォーキングに出かけることにしました。

コースは「歩く徳島 第二歩(株式会社メディコム)」を参考にしました。
松茂町の月見ヶ丘海浜公園を出発し、今切川を遡って加賀須野橋を渡り、河口の『長原渡』という渡船に乗って公園に帰る。

周遊なので車で来て、車で帰りやすいコースです。
しかし、道沿いにコンビニ等の店・トイレはありません。

月見ヶ丘から加賀須野橋へ

「雨の中ウォーキングするのって、実際どうなんだろう?
やっぱり晴れの日を選んだ方が良かったかな~、でも最近梅雨で雨ばかりだから…」

と、軽くこの日の選択に疑問を持ちながら、月見ヶ丘海浜公園を出発。
微妙な雨だと思いのほか雲が美しくなるから、それを期待して、傘を差しながら歩いていきます。

徳島県の東部、海岸沿いは鳴門徳島自転車道が整備されており、このコースでも多く通ることになります。
自転車は全く通ってなかったので、ただの広めの歩道でしたが。

豊岡の町を進めば、豊岡神社が見えました。
よく知らない神社ですが、由緒を調べると、この松茂町豊岡の開拓記念のようなものだそうな。
暴れ川である吉野川の河口に位置するから、治水技術が発達してからの集落なのでしょう。

長原のバス停を右折すれば、すぐに見えてくる長原漁港。
漁港と畑の両方がこの辺りにあり、長原は漁師町でもあり農村でもありそうです。

長原漁港からは今切川左岸沿いの小道をひたすら歩きます。
川を見ながら、町を見ながら、時折通る船を見ながら。

この辺で雨が強まってきて、ちょっとうんざり…

加賀須野橋の可動橋に着けば、このコースも後半戦。

加賀須野橋から長原渡し、月見ヶ丘へ

加賀須野橋からは大塚団地沿いを通ることになりますが、団地を抜けるまではそこそこ交通量があり、静かなウォーキングとはなりませんでした。
ちょうど平日の通勤時間帯だったのがいけないか。

団地を抜ければまたも川と畑の景色が広がる田舎の風景となり、のんびり歩けます。

今回のコースのハイライト、『長原渡』に到着!

ここは運航休止時間以外なら、人がいれば渡してくれる渡船です。
県営なので、無料!

 渡船場らしき場所に突っ立っていると、対岸の長原にいる係員が気づいて、船を出してくれました。
小さな船に乗り込み、長原へごく短い船旅。
歩行者だけでなく、自転車も乗れるようです。

長原からも静かな海沿いウォーキング。
なが~い長原突堤と、行き交う船が美しい…

松茂は名の通り、海岸沿いには多くの松がありましたね。
大分海岸性常緑樹に押されてきてもいますが、やはり松の大木は健在です。
墓にも松の葉が飾られていたのが印象的。

海岸をひたすら歩いて、月見ヶ丘海浜公園に帰ってきました。
雨が降ってたので、帰り支度を整えて早々に帰宅。

雨の日のウォーキングも乙なものか?と思って歩いてみましたが、やっぱり晴れの日のほうが楽しかったかも…

お金

独身実家暮らし、30代の男の家計簿を載せます。

6月はバイクのユーザー車検とそのための整備、去年の収入から算出された住民税の一括支払いにより、支出額が少し増えました。

収支内訳

収入286,075円
給与収入(手取り)271,157円
資産運用益7円
ネット収入14,911円
支出177,719円
食費2,721円
雑貨費4,817円
車両交通費48,021円
医療費968円
娯楽費2,525円
通信費2,167円
雑費116,500円
当期純利益108,356円

収入について

6月は工場で派遣労働と、造園業のバイトをしてました。
そこそこ働いたので下っ端の割に多めになったかな?

しかし色々考えて、秋頃からは造園の仕事に本腰を入れようと決めました。
というわけで、工場の仕事は半年で終了の予定。
多分収入も、減るかもしれません。

ネット収入はいつも通り、昔作ったサイトの広告収入です。
更新全くしてないのに、意外に保ってます。
検索流入ばかりになっているでしょうが、古いサイトでGoogleは評価するのだろうか?
ちなみに、このサイトはそのサイトに比べて、ほとんどPVも収入もありませんw

支出について

雑費の全額は、住民税の一括支払い分です。
この年代の男の一般的な額に比べたら、まあ少ないかもです。
でも5月に支給があった特別定額給付金が、そのまま+α出ていくのはギョッとします。

故郷は好きだけど、ちょっとふるさと納税(語弊あり)にも興味があります。
ふるさと納税したら実質格安で色々な物が買えるけど、心の奥底ではそういう資産運用的な利用には「何だかなあ…」とモヤモヤします。
うむむ

車両交通費に入れているのは、NC750のフロントタイヤ交換代と自賠責更新と車検費用。

徳島市の南海部品でタイヤ交換しました。
ロードスマート4という、コスパに優れたものです。
工賃込みで28,000円。
リヤはまだあまり擦り減ってなかったから変えませんでした。
フロント・リヤの両方変えるなら、高松のイワサキまで行って、セット品を買って交換してもらったほうが割安だと思います。

自賠責+車検代は約17,000円。
バイク屋に頼むのに比べたら格安でしょう。
…でも、ユーザー車検だってそれなりに時間取られるし一発合格するわけではありませんからね。
時間が取れない人や整備技術・道具が無い人が、バイク屋に頼んだりするのは、全く非合理じゃないと今は思います。

6月の生活について

生活の様子は日記に書いていますが2020年の6月は、やっぱり分析職は辞めて、今までの経験に応じた仕事である造園業に進路を決めたのが大きいことでしょうか。

「燃え尽きた…これからは仕事に金と効率性しか求めないことにしよう」

と決めてこの工場労働を始めたのですが、時間が経つにつれて気持ちも変わってきました。
最終的に自分がどう生きて、どう死にたいか、どんなことを成したいかを考えると、やっぱりこの工場&部署は違う。

でも、少し怖いです。
また燃え尽きてしまうんじゃないか、また嫌になるんじゃないか、いつまで自分探しじみたことをするのだろうか、と。
いや、多分、自分は死ぬまで「これが天職だ!」と思うことは無いんじゃないか。
造園業をやりたいと言いながらも、あまり一気にやり過ぎて飽きないように、少しブレーキをかけながらゆっくりと向上していこうかと、今は思ってます。

民俗学

あらすじと目次

本書は、生活学の先駆者として生涯を貫いた著者最晩年の貴重な話――
「塩の道」「日本人の食べもの」「暮らしの形と美」の3点を収録したもので、日本人の生きる姿を庶民の中に求めて村から村へと歩きつづけた著者の厖大なる見聞と体験が中心となっている。
日本文化の基層にあるものは一色でなく、いくつかの系譜を異にするものの複合と重なりであるという独自の史観が随所に読みとれ、宮本民俗学の体系を知る格好の手引書といえよう。

  • 1 塩の道  
     1.塩は神に祭られた例がない
     2.製塩法とその器具の移り変わり
     3.塩の生産量の増加に伴う暮らしの変化
     4.塩の道を歩いた牛の話
     5.塩を通して見られる生活の知恵
     6.塩の通る道は先に通ずる重要な道
  • 2 日本人と食べもの
     1.民衆の手から手へ広がっていった作物
     2.北方の文化を見直してみよう
     3.稲作技術の広がり方
     4.人間は食うためにだけ働いているのではない
     5.食糧を自給するためのいろいろなくふう
  • 3 暮らしの形と美
     1.環境に適応する生活のためのデザイン
     2.農具の使い方にみる日本人の性格
     3.直線を巧みに利用した家の建て方
     4.畳の発明で座る生活に
     5.軟質文化が日本人を器用にした
     6.生活を守る強さをもつ美

感想など

塩の生産と流通の歴史

人類にとって、塩は生きるために必要不可欠なものである。
しかし塩の歴史や民俗学の研究は(かつては)あまりなされておらず、あったとしても専売公社が関わるもので、一般向けの書物は少ないようだ。
そういう意味で、この本は価値があると思う。

塩の製造方法にも歴史があり、技術や流通の変化によって主たる方法は以下のように変遷している。

  1. 土器で海水を煮る、藻塩を焼く
  2. 古式入浜という、干潟のような場所で潮の満ち引きを利用して、塩分の濃い鹹水を得る方法。
  3. 古式入浜を石垣などで整備した、入浜塩田。
  4. 流下式枝条下、ホウキ状の構造物に海水をかけて蒸発しやすくする。
  5. イオン交換膜法、電気と膜によって海水から塩化ナトリウムを抽出する。

鹹水を煮る釜はかつては土器だったが、石窯と鉄釜になっていった。
鉄釜は生産効率が良いが、赤錆が混ざって白い塩にはならない。
良質の塩作りには、石窯(片麻岩)を使った。
釜の分布も、良質な鉄の取れやすさや石の取れやすさで変わっていた。

山の人間は塩を得るため、ほぼ必ず何らかの方法で海と関わっていた。
最初期は、川に木を流し、河口で回収して薪にして、塩を作って持ち帰った。
その後、多めに木を流して海岸の人に作ってもらった。流した木のいくらかは手間賃として渡していた。
江戸時代、瀬戸内海の塩が全国各地に船で流通するようになった。山の人が塩を買うための金は、薪や灰で賄った。

塩の陸上運送はもっぱら牛を使っていた。
山に塩を運び、山の生産物を平地や海に降ろしていたりしていた。
牛や馬で運べないところは、人の背(ボッカ)で運んだ。
荷の単価を上げるため、塩漬けした魚も運んだ。

塩は、明治38年の専売制が始まるまで、上記のように生産や流通は人々の需給に応じて有機的に変わっていった。

個人的に興味のあるところ、調べたい箇所

塩の帳面の例に、「阿波斎田塩」「周防平生塩」があったが、他にも「阿波平生斎田塩」「周防平生斎田塩」というものもあった。
意味の詳細は不明。
もう少し調べてみたい。

日本人と食べ物

食べ物の移入とその様子を考える。

サツマイモ、トウモロコシ、カボチャ、ジャガイモ、サトウキビは中世・近世に導入された重要作物である。
サツマイモは大名や代官が尽力して広めたなどの記録も残っているが、同じくエネルギー源として重要なトウモロコシが広がっていく様子はまちまちである。
旅行者が故郷に持ち帰ったなど、大々的に導入されたことは少ない。

かつてはクリを始めとする果殻類も大いに食べられ、その木も保護されていたようだ。
しかし、クリは線路の枕木とするため、明治以降は全国的に伐採されてかなり少なくなった。

サツマイモを生産していた場所(西日本の低地)は飢饉にも耐え、生活や経済が安定していった。
東日本は飢饉があったので、江戸時代ではなかなか人口が増えていかなかった。

…とまあ、雑多的に興味深い箇所を抽出してみたが、いかがなものだろう。
本書の三篇は宮本先生が晩年に行った講演を元にした本で、先生ならではの仮説も多く載っている。
先生よりも遥かに知識の少ない自分から見れば首をかしげるような仮説もあるが、それを間違いじゃないかと判断するのは、先生レベルの膨大な情報を得てからである。
今後も民俗学の本を読んで、先生の仮説に共感出来るようになったり、郷土史の研究の一助にしていきたいと思う。

日記

7月5,6,7日は3連休。
しかし雨が降るので旅行にも行けず、造園の仕事もなさそうだ。

室内で出来ること、溜まっていることは色々あるからやることに困りはしなさそう。
しかしずっと部屋に籠るのは昔からあまり好きではない。
雨の合間にジョギングでも行くくらいか。

実家、職場以外のコミュニティを探してみようか。
個人的な興味としては民俗学・郷土史があるのだが、同好の集まりとかないだろうか。
どこかで募集してないだろうか。
情報源は図書館や役所?
また図書館に行こうか。

厳島の歴史資料館で、郷土研究レポートを読んだ時のあの感覚。
ああいう人や環境に私はなりたい。

日記

週間天気予報を見ると、徳島は7/3頃からずっと雨の予報。
半ばで曇りくらいになることもあるだろうが、しかしこれでは休日に宿泊を伴う旅行をしたいと思えない。
雨の日の風情もあるが、やっぱり休日や旅行は晴れが良い。

徳島では県民・県内限定で一泊5000円の補助をしているが、最近その補助金限度が追加された。
思いのほか好評で、予算がすぐに尽きてしまいそうだったから、だって。

こういう補助金があるなら自分も宿泊したい。
1人のおっさんが無駄に旅館に泊まりたい。
出来れば何かしらの体験活動もしたい。

…しかし、雨だ。

仕事

7つの習慣

1989年に原著が出版された、ビジネス書の中で大定番の「7つの習慣」を読了したので、その感想などを書いてみたいと思います。
自分の記憶を確立する目的でもあります。

ビジネス書なのでビジネスに役立つ本…であるのは確かなのですが、『人生哲学』や『自己啓発全般』の内容でもあります。
仕事をしている人にも、(一般的な)仕事をしていない人にも、あらゆる人が対象となる本でしょう。

他者との良好な関係を築くには、まず自己の確立から

表題のとおり、この本では習慣とすべき7つの事柄について一つ一つ説明をしています。
しかし、その7つは全て同レベル・同次元にあるわけではありません。

ビジネス書だから最終的には「ビジネス≒他者との交流の成功」が目的ですが、まずその前に、自分の確立や成功をせねば成果は出ません。

…と言っても、まあそれは本当に難しいことで、一朝一夕で出来ることではありません。
今の自分を根本レベルで変えたいからには、やはり『習慣』にするほど頻繁かつ普通に努力せねばなりませんね。

私的成功の習慣

外からの刺激で反射的に反応するだけでは、自己を確立したとは言えませんし、曖昧な自分になっていきます。
インサイドアウト(内から外へ)の力が必要です。

個人的に分かりやすかったのは、第二の習慣である「終わりを思い描くことから始める」でしょうか。
常に自分の目的が何であるか、最も大事なことは何なのかを思い描いてみることから始めてみるのです。
例えば、もし自分の葬式が来た場合、どんな人にどんな弔辞を読んでもらいたいか、自分はどんな人間であったか。
今のままの自分で、その希望を果たせるか、果たせないか。
希望を果たすには何をしていけば良いか。

第二の習慣が出来れば、第三の習慣である「最優先事項を優先する」は簡単に達成できるでしょう。
というか、第二と第三はほぼ同じでは?第三は行動のことか?

具体的な行動

最優先事項や人生で最重要なことをまとめて、この本では「原則」と呼んでいます。
法人であれば、その原則は社訓になります。
しかし原則は原則だからと言っても、全ての原則や社訓をただ押し付けるだけでは真摯に受け止められはしません。

この本に具体例として載っていましたが、社訓を決めてそれを社員に適用するには、個人の主体性や裁量性(参加)が必要です。
参加なければ決意なし。
偉そうな社長が社員に社訓を押し付けるのではなく、社長も社員も一緒の権限を持って原則を決めていかねば、効果は一切発揮しません。


人間の行動は4つに分類されます。

  • 緊急であり、重要なこと
  • 緊急ではないが、重要なこと
  • 緊急であるが、重要ではないこと
  • 緊急ではなく、重要ではないこと

自分を伸ばす、私的成功でカギとなるのは、「緊急ではないが、重要なこと」です。
この領域を伸ばして後々問題が発生するであろう事柄を予め対応しおけば、「緊急であり重要なこと」を縮小し、日々の問題に切迫されることが少なくなります。
しかし怠惰に過ごしてしまう人間は、時間が出来ても「緊急ではなく、重要ではないこと(≒享楽的な娯楽)」にリソースを費やしてしまいます。
その結果、「緊急であり重要なこと」に忙殺されます。

「緊急であるが、重要ではないこと」は、無暗にリソースを奪うものだから省略していきたいものです。
誰でも出来ることより、自分にしかできないことを優先しよう。

多くの場合、「最良」の敵は「良い」である。

この世は「win-win」と「lose-lose」のみ

第4,5,6は「公的成功」とされ、実際に他者との関係を成功に導く習慣です。個人的には、やはり私的成功同様、第4と第5の習慣を身に付ければ自ずと第6の習慣の結果が導かれるものだと思います。

この世には『勝負』というものがありますが、広い視野で見ればビジネス界には「win-win」と「lose-lose」しかありません。

どちらかが不満を持つ取引「win-lose」「lose-win」は、その時は良くても、それ以降が続きません。
結果的には両方が不満を持つ結果となる「lose-lose」になるのです。
だからお互いが「win-win」になる取引方法を見つけるために、尽力する必要があります。
それが第4の習慣「win-winを考える」です。

と言っても全ての取引を簡単にwin-winに出来るわけではありません。
妥協して「win-lose」にするよりも、「No deal(取引をしない・延期する)」という選択肢を取るのがベターでしょう。
自分と相手は違う、もしくはまだ相互理解が出来ていない。
そんな時にはすぐ決めてしまうのではなく、もう少し時間を置いて観察してみる。
そうすればwin-winとなる方法も出てくるかもしれません。

そうそう、第4の習慣の記述の中で、とある銀行での研修の具体例が載っていたのですが、アメリカのことなのにそれが非常に日本的で面白かったです。

今までは年間75万ドルと6か月間をかけて、詰め込み式でかつ目的のはっきりしない管理職研修をしていた。
企業にとっては多額の金と時間のかかる「lose」であり、研修生にとってはやりがいのない「lose」だった。

それを、研修の目標・到達点・昇給の基準をはっきり決め、手段より結果を重視させた。
その結果、研修生たちは積極的に自分から動き、研修は3週間半で終わった。
旧経営陣からは不満と不信の声があったが、旧研修よりも更に高い目標を定めて研修生にさせてみた。
すると、追加の目標を10日足らずで終わらせた。

この新しい研修は、企業にとっては金と時間を節約してより高い力を身に付けた研修生を手に入れた「win」となり、研修生にとっては手っ取り早く昇給と昇進とやりがいのある研修が出来た「win」となった。

共感性と論理性を兼ね備えて「相互理解」する

第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解される」は、第4の習慣を目的とし第6の習慣の結果を導くための手段です。
「共感性」が必要となる習慣です。

「共感」は男性には少し苦手な領域です。というか自分が一番苦手とするものです。
しかしその共感を行わずに頭ごなしで暴力的に他人を「理解する」では、裏に潜むものを相手はさらけ出してくれません。

相手と自分では、備えているものが違います。
例えば相談する時される時、その備えたもの全てを表現しませんし出来ません。
だから「自分ならその時そうするだろう」と早合点するのではなく、まず「理解に徹する」。
理解に徹する途中、不可解な時が出るでしょう。
しかしそれでも出来る限り共感して、相手を理解しようと頑張る。
時間と手間はかかるけれど、誤解して相手を傷つけてまたやり直しになるリスクを考えれば、さしたる手間ではありません。

そして、自分が相手を理解しようとするかのように、自分も相手に理解されようと分かりやすく説明する。
それが「理解される」です。
相互理解が深まれば、今まで何となく攻撃しあっていたお互いの立ち位置が分かり、冷静な判断で「win-win」となる方法を模索していくことが出来るようになるのです。

再新再生する「習慣」

私的成功・公的成功の目的・手段・結果の6つの習慣は、7つ目の習慣である「刃を研ぐ」で更に昇華していきます。
成長に終わりはなく、らせん状に周りながら登っていくのです。
方法や結果をただ一時だけ理解するのではなく、これらを「習慣」にする必要があります。

まあ、習慣を身に付けるためにはこの本を毎週1回読まなければならないわけではありません。
この本のエッセンス・まとめはネット上に公開されているので、1,2度本を読破したら繰り返し思い返せばよいでしょう。(wikipediaなど)

個人的感想

ビジネス書の中でもトップの知名度と売り上げを誇る本書ですが、やはりなかなか良いことが書いてましたね。
個人的には「終わりを思い描く」「win-winを考える」が気に入った習慣です。

しかし逆に、それ以外の記述が少々冗長な気がしました。
「原則に従うんだ」などのような言葉が何度も何度も登場するから、同じ言葉ばかり並んでいるようにも見えました。

また、アメリカ建国以来の200年分の「成功」に関わる文献を調査したとのことですが、本の内容からはあまりそのような根拠が見えませんでした。
コヴィー氏の個人的な体験談ばかりが載っているように見えました。
もう少しその辺りの客観性のようなものがあったほうが、個人的には面白かったと思います。

何にせよこの本はビジネス書の大定番ですから、本の効果だけでなく、内容について他人と語り合うことも出来たりしますから、読んでいて全く損は無い本です。